ご注意!毛を抜くタイプの脱毛器は埋没毛を増やす可能性があります
埋没毛は、数ある脱毛のトラブルの中でも最も不愉快で深刻な症状です。いったん埋没毛になってしまうと、治るまでにワンシーズン、トラブルが解消した時には既に季節はすっかり移り変わっていることさえあります。この埋没毛に悩まされたことがある方はわかると思いますが、この症状はある意味、あ!むだ毛処理忘れた、というよりもっと悲惨な状態です。なぜかといえば、もうどうにも「処理できない」からです。おぞましいむだ毛は見えているのに手が届かないというもどかしさで、心理的にもこたえます。
この恐ろしい状態をご存知ない方に説明しますと、埋没毛というのは皮膚の上に伸びてくるべき毛が皮膚下に成長してしまう現象です。そんな妙な現象がどうして起こるかというと、あたりまえですが、毛を抜くと皮膚の表面に穴があきます。針の先ほどのわずかな大きさですが、その開口部が傷ついた状態になると、皮膚の表面がそれをキズとみなしてふさごうとしますから、皮が張ってきます。
いっぽう、一時的に抜かれて休止状態だった毛根も、しばらくたつと毛母細胞が分裂を始め、毛の再生が活発化します。ところが、困ったことに、いくら成長しても外に出るべき穴がありません。そのため皮膚下にもぐったままの状態でいるのが埋没毛です。穴をふさいだ皮膚は薄い皮なので、成長期の黒々とした毛は黒い点々となって外部から十分見えます。
たとえが悪いですが、冬、バケツの中にうっかり置き忘れた雑巾が翌朝凍った水の中に閉じ込められているような感じです。中の雑巾を取り出すには氷の表面を削ってほじくり出さなければならないように、埋没毛を出すには薄皮を破ってピンセットで引っ張り出すしかありません。そうするとさらに皮膚表面はキズがつき、今度はより厚い皮でふさがれてしまいます。こうなってしまうと、もうほどこす手はありません。
たとえ日の目を見なくても十分むだ毛としての存在感を放っているこの埋没毛は、そうはいってもそのままにしておけば毛周期に従って最後は枯れてしまい、皮膚内に残ってもそのうちに吸収され消滅してしまいますから心配はいりません。ただ、色素が沈着することがあります。さて、そうこうするうちに、傷ついた皮膚も再生を繰り返し、元通り毛を通すため穴のあいた状態に戻ります。
そうなったところでようやく本来のむだ毛処理が可能になるわけです。いったん埋没毛なってしまうと、冒頭で述べたように、元気な毛が外に生えてくるまでに数ヶ月かかってしまいます。埋没毛に悩んでいた人は、このときばかりは「やっと外に出てきてくれたのね」とあたたかくむだ毛を歓迎する気持ちになるでしょう。
このような埋没毛の原因の筆頭にあげられるのは、毛を抜くことです。
たいていの場合、カミソリ処理に満足できなくなると、次にトライするのが毛抜きです。最初はいいのです。しかし、毛乳頭ごと根こそぎにしたむだ毛を見ながらほくそえんでいられるのはごく短い時間です。次に生えてくる毛のいくつかが埋没毛になっている可能性は大でしょう。うかつに抜くことがどんなに危険かをいやでも知ることになります。
ですから、脱毛器を選ぶときにも十分注意してください。人力でなくとも、単に抜くだけの電動脱毛器は気を付けてください。特に太い毛は抜いたときにガッチリした毛乳頭が穴を押し広げながら外にでるため、開口部にキズができやすく埋没毛になる可能性も高くなります。剛毛でお悩みの方は抜くタイプの脱毛器の使用はかえってトラブルを招く場合がありますので、注意が必要です。
