効果・効能をうたえない?脱毛器と薬事法の規制
家庭用脱毛器の市場は、ごく少数の機種によってかなりの割合が占められています。そして、皆無ではありませんが、昔からこの分野にはなぜか国内大手家電メーカーが参入していません。本来、自由競争が活発になれば似たような商品は価格がどんどん下げられ、なおかつ一歩ぬきんでようと技術にしのぎが削られ、多数の商品が世に出回るはずです。
特に、商品ヒットの鍵をにぎる女性向けの商品であればなおさらです。ですが、この分野に関する限り、家庭用脱毛器は輸入商品であったり、国産にも関わらずメーカーは表に出ず、販売元が大々的に宣伝をしているケースがほとんどです。なぜでしょう?理由のひとつとして、美容器機は人体にかかわる機械でいったんトラブルが起きれば重大な健康被害につながるリスクがあります。メーカーが細心の注意を払うのは、なにより安全性です。それが特に人体の健康に対してであれば言うまでもありません。
美容外科やエステでの施術がしばしばトラブルとなって報道されているのを聞きますが、そんな時の世間の風潮は、「余計なことをするからそんなトラブルになるんだ」というような、被害者にとってはいささか冷たいことも残念ながら事実です。かつて美容に関しては、「あってもなくても困らない」という程度の認識で、比較的規制が緩やかな分野でしたが、トラブルが急増し、法規制が厳しくなったのはここ10年ほどのあいだでしょう。
たとえば、現在レーザー脱毛器は薬事法規制対象になっており、後発のフラッシュ脱毛も近いうちに規制の対象になる可能性があります。本来のレーザーは医療資格者が扱う義務があるため、クリニックと呼ばれる皮膚科や美容外科でのみ使用が許可されています。エステや家庭用脱毛器でのレーザーは、同じレーザーであっても、その出力はかなり弱く設定されていますから、クリニックでの施術とエステやセルフ脱毛での仕上がりの差はいわずもがな、ということになります。
クリニックで使われる脱毛器をエステや個人に販売するのは薬事法違反になり、逮捕されるケースもあります。また、薬事法では効果効能の表現を制限しているため、販売者ははっきりした効果を表だって言うことができません。ですから、使用した人の口を借りて、どうだった、ということを伝えるにとどまっているのです。効果がある!というあからさまな表現はNGですが、よく見かける「満足度XX%」というのは良いのでしょう。
確かに、同じ器機を使っても効果の表れ方には個人差がありますから、そのあたりはグレーとしか言いようがなく、効果があるのか、ないのかというはっきりした線引きは妥当ではないのかもしれません。購入を検討されているみなさんはネットの口コミもさることながら、身のまわりで実際に使った人(意外に多いものです)に聞いてみるのが一番確かでしょう。
